日本橋界隈は老舗洋食店がたくさんあります
日本橋界隈は歴史がある町なので老舗も数多くあります。特に人形町と室町の周辺には老舗洋食店が点在しており、この近辺で仕事をしている洋食好きの人は、老舗洋食店ランチのヘビーローテーション可能です。
個性が光る!老舗洋食店
日本橋エリアの洋食店を歴史の古い順番に並べてみました(自分調べ)。住所に「日本橋」が入っている店が対象です。
第1位は「桃乳舎」で明治22年の創業当時は牛乳屋だったようですが約130年の歴史、第10位の「せいとう」でも70年以上の歴史です!
※第10位は「キラク」ですが、しばらく営業していないようなので次点の「せいとう」を繰り上げています。
以下に各店のメニュー別価格をまとめました、(複数店舗に存在しているメニューを独断で選択しています)
単純に価格で比較できないのは当然ながらも、庶民派代表は最も歴史のある「桃乳舎」。価格設定は激安で突出しており、最高価格メニューが『エビフライ』の730円、『ハンバーグ』は他の店の半額程度で、「ランチ」の大盛は「ライス」を外せば400円という立ち食いそば並のプライシングです。
その対極にあるのは、「芳味亭」。1,320円の『カツカレー』や『ミートボールスパゲティ』から3,300円の『タンスチュー』まであり、ハイエンド洋食としての丁寧な接客、「シャトー・ラギオール」のカトラリーなど雰囲気があります。また、復活した「たいめいけん」や「紅花別館」の同じハイエンドにグルーピングできます。その他の老舗でも、その店ならではの看板メニューや個性があり楽しめます。
第1位:桃乳舎(日本橋小網町)
明治22年‼(1889年)
日本橋小網町の店舗が少ない路地に佇む、「超老舗激安庶民派洋食店」。
メニューは大きく以下の3種類に分かれ揚げ物が中心です。
① テーブルにあるレギュラーメニュー
② ボード上部の「本日のランチ」
③ ボード下部記載のメニュー
上記以外にどこにも記載のないオプションがあり、
「大盛」=「丸皿」という呼び方で、
■「ランチ・丸皿・ライスなし」(=「本日のランチのおかずを大盛でをライスなし」)
■「ランチ・丸皿・半ライス」(=「本日のランチのおかずを大盛で半ライス」)」
とオーダーします。
※「ランチ」でなくても、例えば「ハンバーグ・丸皿」(=「ハンバーグ」の大盛)です。
いずれも圧倒的なコストパフォーマンスで、「ランチ丸皿ライスなし」はなんと400円!
第2位:三福亭(日本橋馬喰町)
明治28年‼(1895年)
馬喰町交差点から北方向にすぐです。
創業時から洋食店で、3代目でとんかつ屋になり、4代目で洋食店に戻したそうです。
価格帯が1,000円~1,200円のミドルレンジの洋食店ですが、メニューは4種類のみです。
こじんまりしたサイズの店内で。一番人気は『ハンバーグ定食』。『メンチかつ定食』は少し小さめの「メンチかつ」が2個。食べてみるとかなり食感が柔らかく、旨味があり上品な味で美味しいです。また脂はほとんど感じずヘルシー感があります。ここまで柔らかい「メンチかつ」はあまりない気がします。
第3位:来福亭(日本橋人形町)
明治37年‼( 1904年)
人形町交差点からは人形町通りを3ブロック南下して西に1ブロック目で、「親子丼」で超有名な「玉ひで」の隣です。
昔ながらのこじんまりした建物に入ると1階はテーブル席が2つ、靴を脱いで上がる2階は畳の部屋が2つで昭和な造りです。価格帯は750円~1,300円と低めの設定。
どのメニューも特別な美味しさではありませんが、人形町の老舗ならではの雰囲気や味を維持しているのは素晴らしいです。
第4位:小春軒(日本橋人形町)
明治45年‼(1912年)
人形町駅A2出口から南西方向に進むと、「来福亭」「玉ひで」が出てきた先にあります。店内に入ると昭和の食堂のイメージ。価格帯は、700円~1,500円。
こちらの名物はオリジナリティあふれる『小春軒特製カツ丼』1,300円と、揚げ物が盛りだくさんの『特製盛合せ』1,500円。店内の7割くらいは『特製カツ丼』のオーダーです。ホール担当のお母さんの対応が温かさを感じます。
第5位:好成軒(日本橋室町)
大正8年‼(1919年)
東京メトロの三越前駅から東、コレド室町1と3の間の江戸桜通りにあります。
超老舗ですが、個性や大きな特徴はなく、どこにでもある街中の洋食もしくは定食屋の雰囲気。価格帯は800円~1,600円。
強いて言えば『とろとろ玉子のオムライス』1,000円が名物だと思われます。他は揚げ物が中心で大きな特徴はありませんが、逆に何を食べても「はずれ」はなく無難なレベルなのかもしれません。
第6位:日勝亭(日本橋蛎殻町)
大正14年‼(1925年)
住所は日本橋蛎殻町で最寄り駅は東京メトロ半蔵門線の水天宮前駅です。
創業が大正14年(1925年)の老舗だそうですがリニューアルしており店は綺麗で新しく、少し大人の落ち着く空間です。多分、厨房は2階なので余計な音が入ってこないのもよいです。
メニューは洋食全般で、900円~1,300円のレンジ。
第7位:たいめいけん(日本橋室町)
昭和6年‼(1931年)
2021年4月に日本橋川北岸に仮店舗オープン。
有名店の本家で、1階と2階はメニューが別で2階の方がグレードが高いです。1階の価格帯は、800円~3,000円で、1500円くらいが中心です。「ボルシチ」と「コールスロー」を勧められますが、いずれも50円で個人的には『コールスロー』はなぜか美味しくお勧めです。
第8位:芳味亭(日本橋人形町)
昭和8年‼(1933年)
日本橋人形町の甘酒横丁の交差点を東側に入ってすぐです。
リニューアルした店舗で綺麗です。ハイエンドな老舗洋食で、カトラリーは「ラギオール」。メニューも、1,320円~3,300円までの10種類くらい。
肉料理のメニューが中心で、名物的メニューは『洋食弁当』2,750円や店名を冠した『芳味亭ハンバーグ』1,980円あたりでしょう。
第9位:紅花別館(日本橋)
昭和12年‼(1937年)
日本橋駅から北方向にすぐの路地にあります。
ランチタイムは人気で混雑します。1階と2回があり、内観は大人の雰囲気で落ち着きます。
価格帯はハイエンドに近いクラスですが、『日替わりランチ』は限定10食のプレートランチながらも1,100円。名物は『ココットカレー』や『伝統のビーフシチュー』1,700円、限定10食『特製和牛のハンバーグ』1,650円というレンジです。
第10位:キラク(日本橋人形町)→しばらく営業していないので保留として、第11位を繰り上げ
昭和21年‼(1946年)
第10位:日本橋せいとう(日本橋本町)
昭和22年‼(1947年)
COREDO室町の路地を東側に入った地下にあります。店内はシックな印象で少し高級感があります。
老舗の洋食屋で夜は「和牛熟成牛」と「シチリアワイン」のようですが、正式な店名は「日本橋せいとう」のようです。
ランチは、「雑穀米」か「オリジナル黒パン」を選べて、水代わりに「ルイボスティー」が出てきます。料理は手が込んでいるものが多く、見た目が美しく特に野菜の使い方がとてもうまいです。
ランチの価格帯は1,000円以上ですが、コストパフォーマンスが良いです。
※本記事は、訪問時の内容のため、現在とはメニュー・価格・内容等が異なる場合がありますのでご注意ください。