ピッツア(ピザ)にはコルニチョーネ(額縁)がモチモチのナポリスタイルや薄くてパリパリのクリスピーなローマ or ミラノスタイル、アメリカンな分厚いピッツア、日本独自のピッツアなどがありますが、なんといっても王道はナポリの『マルゲリータ』です。
おいしい『マルゲリータ』のポイント
イタリア料理の代表格でもあるピッツア(ピザ)。その中でもメジャーなのが緑・赤・白のイタリアンカラーが美しいナポリ・ピッツアの『マルゲリータ』、シンプルな食材なのでどれも同じようですが、食べ比べてみると違いがわかります。
■自分流美味しい『マルゲリータ』のポイントと食べ方
★ポイント①
バジル:赤のトマト(ソース)、白のモッツアレラと合わせて重要な緑のバジル。食べた際に鼻腔にバジル香が残ると満足度が高いです。きちんとしたサイズのバジルを1ピースごとにのせてあると嬉しいです。窯に入れる前にバジルをのせる店が多いですが、焼きあがった後にフレッシュな状態でのせる店もあり、当然ながら後のせの方が新鮮に感じます。
★ポイント②
コルニチョーネ(額縁):香ばしい小麦の香りが立っていて、適度に隆起があり中は空洞、表面は部分的に焦げていてパリッとしながらも、中はモッチリが理想です。
★ポイント③
乳化による素材の一体感:モッツアレラとトマトソースから出る水分とオリーブオイルが渾然一体となり乳化して旨味が生まれます。これを感じることができるのが重要。一気に400~500℃の薪窯で焼き上げた際に乳化が起きるそうです。
◆食べ方:「フォークとナイフで(丸めて)食べる」「手で食べる」がありどちらでもOKですが、自分なりに試行錯誤した結果、「フォークとナイフ」で丸めると中央部分とコルニチョーネ(額縁)部分や具材がカオス状態になってしまうし、具材がチェリートマトなどの場合は潰れてしまうので「手で食べる」方が好きです。ナイフとフォークで丸めて食べるのはカッコよいですが生地が主張されて粉もの的味わいに感じるのは私だけではないと思います。
◆オーリオピカンテ:唐辛子を浸けた辛いオリーブオイルはピッツアの味に変化を与える唯一のツールです。『マルゲリータ』にメキシコのタバスコを使うと、タバスコ味に支配されてしまうのでNGです。オーリオピカンテも店によっては、赤黒いものや金色のもの、緑の唐辛子が刻んであるものなどがバリエーションがあって楽しいです。
※印象に残る『マルゲリータ』は、適時入れ替えます。
【白金台】ピザダヴィンチトウキョウ
東京メトロ南北線の白金台駅を出て目黒通りを桜田通り方向に1~2分進み左側路地を入ってすぐの地下です。場所柄&地下で控えめな看板が隠れ家的な雰囲気を醸し出しています。
比較的新しい店で綺麗です。ピッツェリアですが前菜系メニューも充実。
『水牛モッツアレラチーズのマルゲリータ』はマスターがSavoy系のストラーダのご出身とのことで、その系列らしいちょっと崩して適度に焦げてごわっとしたコルニチョーネ。具材も適度に乳化していてとても美味。『ジェノベーゼ』は、自家製ジェノベーゼ、プロシュート、モッツアレラ、セミドライトマト、ペコリーノで構成されたチーズベースのピッツアで、こちらはジェノベーゼの風味とセミドライトマトの酸味、チーズが混然一体となり口の中で美味しさが拡がります。
【麻布十番】SAVOY 麻布十番店
麻布十番の駅から六本木方面に徒歩7~8分くらいです。
『マルゲリータ』は、コルニチョーネが適度に膨れており出っ張り部分は焦げておりバジルも適量。なんといっても乳化の具合が素晴らしいです。オリーブオイルとモッツアレラやトマトソースの水分が渾然一体となっている黄色い部分はホントに旨いです。塩気と乳化による甘みが口の中で絡み合い、バジルや小麦の香りを鼻腔で感じます。これがランチで1,000円でいただけるのは素晴らしいです。
【小伝馬町】ピッツェリア イル・タンブレッロ
小伝馬町駅が最寄りですが、新日本橋駅や馬喰町駅、馬喰横山駅からも徒歩でのアクセスが可能です。
『マルゲリータ+燻製水牛モッツアレラ』は、燻製の香りが効いており、コルニチョーネの膨らみ具合、焦げ具合、モチモチ感は素晴らしく美味しいです。コルニチョーネもちもち系ナポリピッツアとしてはかなり完成度が高く美味しく感じました。
【石神井公園】ピッツェリア ジターリア ダ フィリッポ
西武池袋線石神井公園駅北口から徒歩3~4分です
『人気No.1 世界ナポリ・ピッツア選手権 第1位受賞 マルゲリータ練馬S.T.G 』2,200円は、S.T.Gトマト、バジリコ、カンパーニャ産水牛モッツァレラチーズ、24か月熟成パルミジャーノ・レッジャーノ、エキストラヴァージンオリーブオイルで構成されており、単純にマルゲリータのビアンコですが素材が厳選されているからかバランスよくとても美味。
【麻布十番】ピッツァ ストラーダ
東京メトロ南北線麻布十番駅の1番出口から徒歩5分ほどにあります。
店名を冠したミシュラン掲載ピッツァ『ストラーダ』1,750円は、スモークモッツァレラ・ペコリーノ・チェリートマト・バジルで構成されており、見事な一体感でチェリートマトのジューシーさ、スモーク・モッツアレラの豊潤さ、バジルの鼻腔に残る清々しさが混じりながらも口の中に順番に訪れます。ピッツアの重さを感じなく軽く食べられるのは30時間かけて生地を熟成するからでしょうか。
【武蔵小山】ナポリピッツァ Pizzeria la Rossa
東急目黒線武蔵小山駅西口から徒歩で10分弱くらいのところにあるピッツエリア。
『マルゲリータD.O.C』は少し大きめに見える28~30㎝サイズ。コルニチョーネは低めで地味ですが焦げ加減はいい感じです。生地の薄い中央部分でもいい感じに焦げています。モッツアレラ・ブッファラのモッチリ感とチェリートマトの瑞々しい甘みと酸味、バジルの香りが一体になって美味しいです。コルニチョーネの焦げている部分はパリッとしており、オリーブオイルのチーズの黄色い箇所を食べると焦げた感じと混ざってバターのような旨味の絶妙な美味しさです。
【清澄白河】ベッラ・ナポリ
清澄白河駅と森下駅を結ぶ清澄通りのほぼ中間地点を東に入ってすぐにあります。どちらの駅からも徒歩5分強です。
「マルゲリータ」の中でモッツアレラが一番濃いという『マルゲリータ・コン・モッツアレラ・ディ・吉田』。
周囲のコルニチョーネ(額縁)部分もこんがり焼けて香ばしいながらもモチモチの食感です。サイズは大きく見えますが意外とあっさり食べられ、確かに濃いモッツアレラで美味でした。本格的ナポリピッツアでかなり満足度は高いです。
【赤羽橋】PST 東麻布
都営大江戸線赤羽橋駅から徒歩数分。赤羽橋口からでも中之橋口からでもほぼ同じです。
店名を冠した『Tamaki』1,860円は、「チェリートマト」「フレッシュスモークモッツアレラ」「ペコリーノ」「バジル」で構成されており、麻布十番の「ストラーダ」と同じです。こちらのオーナーさんが以前プロデュースしたのが「ストラーダ」とのことなので同じわけですね。良い具合に乳化して旨味の凝縮感があり、その後にコルニチョーネの塩気がやってきます。SAVOY系列のピッツアはうまいです。
【麻布十番】SAVOY とまととちーず店
東京メトロ南北線麻布十番駅1番出口から徒歩3~4分です。
店内は奥に長くカウンター席のみですが、麻布十番店よりは落ち着く雰囲気です。
メニューは麻布十番店と同じく『マルゲリータ』と『マリナーラ』のみ。若干不格好ながらもしっかりバジルかのっており、適度なコルニチョーネの焦げと、黄色い乳化部分が確認できます。味ももちろん美味で素晴らしいコストパフォーマンスのピッツアです。
【中目黒】聖林館
東急東横線中目黒駅の南西側で改札口から徒歩2~3分の路地にあります。
『マルゲリータ』1,500円は少し崩したスタイルでサイズは23~24㎝。モッツアレラが主体でビアンカに見えますが、その下にはトマトソースがきちんと敷いてあり、ソースだけではなく真っ赤に熟したミニトマトも少し入っています。
モッツアレラがなが~く伸びて、口に入れるととしっかりしたバジル香+トマトのジューシーさ+モッツアレラの食感が錯綜して美味です。乳化している部分は期待通りの旨味があり、それに塩気が加わり複雑な味わいになります。
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