おいしいワイン探しのヒント『ガンベロ・ロッソ2022』で選ばれたワインたち

ワイン

何をヒントにワインを探しますか?

星の数ほどあるワインの中から、美味しいワインを選ぶのは大変ですよね。

「3,000円台で、少しでもおいしいものを見つけたい」

「ワインをプレゼントするのに、何を選べばよいかわからないわ…」

などの悩みがある時にヒントになるのが、ワイン評価ガイドや著名なワイン評論家のスコアです。
ここでは国別ワイン生産量が世界No.1のイタリアで、最も有名なワイン評価ガイド「ガンベロ・ロッソ」で最高の評価を受賞したワインをご紹介します。イタリアワイン限定ですが、ワイン探し・ワイン選びのヒントになるかもしれません。

ガンベロ・ロッソ(Gambero Rosso)とは?

イタリアで年1回10月に発行されるイタリア・ワイン評価ガイド「ヴィーニ・イタリア(Vini d’Italia)」がありますが、これを発行している出版社「GRHSpA」の商標がGambero Rossoであることから、ワイン関係者や愛好者はイタリア・ワインの評価ガイドのことをガンベロ・ロッソと言うことが多く、「ガンベロ・ロッソのトレ・ビッキエリ(イタリア語で3つのグラス=その年の最高評価)を獲得」のように使われています。
レストランの評価ガイドで有名なミシュラン・ガイドのイタリア・ワイン版だと思ってよいでしょう。ミシュラン・ガイドの評価は星の数で表し★★★が最高ですがガンベロ・ロッソはグラス(ビッキエリ)の数で表し🍷🍷🍷が最高の評価になります。

イタリア各州の委員会で、 「赤ワイン」「白ワイン」「スパークリング」「ロゼ」「甘口ワイン」 等のカテゴリー別にブラインド・テイスティングを行い、最終的にイタリア全土のベスト・オブ・ザ・イヤーが選ばれます。またワイン以外では、「生産者」「ブドウ栽培者」「社会連帯プロジェクト」などのジャンルもあります。
2022年度版では47,000本を超えるワインが試飲され、1,982本のうち476本がトレ・ビッキエリを受賞して決勝に進出しました。
以下では、「赤ワイン」「白ワイン」「スパークリング・ワイン」の各ベスト・オブ・ザ・イヤーをご紹介しますが、高価で入手困難なワインも多いので、もう少し価格が低くて入手しやすい各州の受賞ワインは追って投稿する予定です。

ロッソ(赤ワイン)・オブ・ザ・イヤー

赤ワインで最高の評価を獲得したのは、トスカーナ州の “Brunello di Montalcino Vigna del Suolo 2016” (ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ ヴィーニャ・デル・スオーロ 2016年)です。

Brunello di Montalcino Vigna del Suolo 2016 : Argiano

D.O.C.G. Brunello di Montalcino

Argiano Vigna del Suolo Brunello di Montalcino | Vivino

「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」は、イタリア中部のトスカーナ州で造られる超長期熟成タイプの赤ワインで、 バローロ、アマローネと並びイタリア高級ワインの一つ。
「モンタルチーノ」はトスカーナ州シエナ県の町名、「ブルネッロ」はブドウ品種でサンジョベーゼの派生品種をこの地域では「ブルネッロ」と呼びます。「 ヴィーニャ・デル・スオーロ 」は、『スオーロ・ブドウ畑』の意味。

D.O.C.G. Brunello di Montalcinoは以下の条件が必須です。

  1. 標高250m~600mのブドウ畑で栽培
  2. ブドウの品種はサンジョベーゼ・グロッソ(ブルネッロ)を100%使用
  3. 熟成期間は最低50ヶ月(約4年)かつ、その内2年は樽の中で熟成
生産者Argiano(アルジャーノ)
産地D.O.C.G. Brunello di Montalcino
ぶどう品種サンジョヴェーゼ 100%
土壌泥灰土、高レベルの石灰岩を含む古代の粘土
醸造・熟成コンクリートタンクで発酵、フレンチ&スラヴォニアオークの大樽30ヶ月熟成
アルコール度数14.5%

さすがにこのクラスは簡単に飲めない価格帯です。2016年は生産本数が、5,240本と限定的なのでかなり入手が難しいワインのようで、残念ながら日本国内のネット販売では「スオーロ」を見つけることができませんでした。参考までに、インポーターのフィラデスのサイトには2015年ヴィンテージで「希望小売価格(税抜き)23,000円」と表示されています。
以下のワインは、「スオーロ」よりもグレードが下のワインになりますが、ワインスペクター誌などで高い評価を得ています。

ビアンコ(白ワイン)・オブ・ザ・イヤー

白ワインの最高評価を獲得したのは、 フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州 の “Terre Alte Rosazzo DOCG 2018” (テッレ・アルテ ロサッツォ DOCG 2018年)です。

Terre Alte 2018:Livio Felluga

D.O.C.G.Rosazzo

Livio Felluga Terre Alte – El Catador

「Terre Alte」は、”(標高が)高い土地” という意味。「Rosazzo」はフリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州の丘の上にあるロサッツオ修道院の名称で、丘の中腹で造られる白ワインはアルプスとアドリア海の両方の影響を受けて高品質でミネラルを多く含んでいます。ラベルにはこの地域の古地図を模したデザインになっており興味深いです。
D.O.C.G. Rosazzo は複数に品種で構成されており以下の条件になります。

  1. フリウラーノ(50~60%)
  2. ソーヴィニヨン(20~30%)
  3. ピノ・ビアンコ/シャルドネ(20~30%)
  4. リボッラ・ジャラ(0~5%)
  5. 最低18ヶ月間の熟成が必要
生産者 Livio Felluga (リヴィオ・フェッルーガ)
産地D.O.C.G. Rosazzo
ぶどう品種フリウラーノ50%、ピノ・ビアンコ25%、ソーヴィニヨン25%
アルコール度数13.5%

こちらのワインも1万円超えのレンジでネット上で扱っている店は多くありません。2017年の生産本数は確認できませんでした。
インポーターの日欧商事のサイトでは2017年ヴィンテージで「希望小売価格 12,000円」と表示されています。

※ 以下の販売サイトではトレ・ビッキエリ受賞ワインとヴィンテージが異なる場合があるのでご注意ください。

マグナムボトル(1,500ml)です。

バブル(スパークリング・ワイン)・オブ・ザ・イヤー

スパークリングワインで最高の評価を獲得したのは、ヴェネト州の “Cartizze Brut La Rivetta 2020” (カルティッツェ・ブリュット・ラ・リベッタ 2020年)です。

“Cartizze Brut La Rivetta 2020 : Villa Sandi

D.O.C.G. Superiore di Cartizze

La Rivetta Valdobbiadene Superiore DOCG - Villa Sandi | VINELLO

「カルティッツェ」は、イタリア北部のヴェネト州ベッルーノ県ヴァルドッビアデネ市にある丘陵地帯の名称。「プロセッコのグラン・クリュ」と言われている106haの区画は、140のブドウ栽培家が分割所有しており、50のワイナリーがボトリングしています。「ラ・リベッタ」はその中のブドウ畑の名前です。
ブドウ品種は、グレラ(旧品種名はプロセッコ)で香りが繊細でフレッシュな品種で特徴的な青リンゴや洋梨、ヘーゼルナッツのニュアンスが感じられる品種です。

生産者Villa Sandi(ヴィラ・サンディ)
産地D.O.C.G. Superiore di Cartizze
ぶどう品種グレラ 100%
アルコール度数11.0%

残念ながらこのワインの日本国内のネット販売サイトは見つけることができませんでした。Villa Sandiのサイトでは、€25.00(約3,200円)となっていますが「お一人様1本限り」の表示があるのでかなり入手困難なワインです。
Villa Sandiは日本国内ではサントリーが輸入しておりサイトには廉価版しか記載されていませんが、実売価格は、D.O.Cで1,500円前後、D.O.C.Gでも2,000円前後なのでお手頃な価格です。以下は国内の販売サイトで購入できるVilla Sandiのスパークリングワインの例です。

Vigna La Rivetta Cartizze Brut, Villa Sandi

2022年 1月

※本記事は、“Gambero Rosso” TreBicchieri 2022″を参照しています。

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